2026年6月11日、ドバイで「総額2,000億ディルハム(約8兆円)の新しい街をつくる」という発表がありました。発表したのは、あの世界一高いビル「ブルジュ・ハリファ」を建てた、ドバイ最大手の不動産会社エマール・プロパティーズです。
結論から言います。この発表は「ドバイの成長はまだ続く」という強いサインです。ただし、「だから今すぐ買わないと乗り遅れる」という話ではありません。 むしろ、急がなくていい理由が増えた発表だと、ドバイ通信は考えています。
順番にご説明します。
何が発表されたのか
エマールが公式に発表した計画の中身を、現地大手紙の報道とあわせて整理すると、こうなります。
- 総開発額は2,000億ディルハム(約8兆円)。エマール史上もっとも大きな計画です
- 広さは450万平方メートル。東京ドームおよそ96個分の土地に、新しい街を丸ごとつくります
- 約15万人が住める規模で、街は5つの地区に分かれます
- 地下鉄(メトロ)とつながり、「歩いて20分で生活が完結する街」を目指すとしています
街の中には、住宅だけでなくオフィス、商業施設、ホテル、公園や人が泳げる人工の入り江(ラグーン)までつくる計画です(Khaleej Times、The National)。
創業者のモハメド・アラバール氏は「これは最も野心的なエマールであり、最も輝くドバイだ」と述べています。
一方で、大事なことがまだ発表されていません。場所・戸数・販売開始の時期です。 つまり現時点では「壮大な予告編」の段階です。
なぜ8兆円もの計画が出てくるのか
理由は1つです。ドバイに人が増え続けているからです。
ドバイはここ数年、世界中から移住者を集めてきました。人が増えれば、住む場所が足りなくなります。エマールのような会社が巨大な街づくりを発表できるのは、「これから先も人が来る」と本気で見込んでいるからです。
これは、ドバイに関心を持つ私たちにとって、素直に良い知らせです。街の成長が止まると考えている会社は、8兆円の計画を出しません。
それでも「今すぐ買うべき」とは言えない理由
ここからが本題です。良い知らせなのに、なぜ慌てなくていいのか。理由は3つあります。
理由1: 住宅の「供給」も大きく増えるからです。
不動産各社の市場予測では、2028年までにドバイ全体で20万〜30万戸の新築住宅が完成すると見込まれています。家が増えれば、借り手や買い手の取り合いになり、値上がりの勢いは落ち着きます。実際、2026年の価格上昇率は年3〜8%程度という緩やかな予測が主流です。ここ数年のような2ケタの値上がりが続く前提で買うと、計算が狂います。
理由2: 今回の計画は、中身がまだ何も売られていないからです。
場所も値段も販売時期も未発表です。「あの8兆円プロジェクトに乗りませんか」という営業トークが今後出てきたら、むしろ注意してください。公式に売り出されていないものは、まだ誰も買えません。
理由3: エリアによる差がこれから大きくなるからです。
新築が大量に建つエリアは値段が伸びにくく、土地の限られた成熟エリアは底堅い。そんな「場所による格差」が広がる局面に入っています。「ドバイならどこでも上がる」という時期は、終わりつつあります。
「大きな発表があった直後ほど、雰囲気で決めたくなる。でも雰囲気で買った人から順に、後悔していくんです」— 海外不動産の世界で昔から言われてきた教訓です。
だから何? — 私たちの暮らしへの引き寄せ
この発表から、日本にいる私たちが受け取るべきメッセージは2つです。
1つ目。ドバイという街は、少なくとも作り手たちが「まだ伸びる」と信じて巨額を投じる場所だということ。ドバイへの関心そのものは、持ち続けて損はありません。
2つ目。だからこそ、急ぐ理由がないということ。供給はこれから増え、選択肢も増えます。「今買わないと損」という言葉が出てきたときこそ、一度立ち止まる。それがこの規模の発表があった今、いちばん安全な構え方です。
ドバイ通信は今後、この計画の場所や価格が正式発表され次第、続報をお届けします。
よくある質問
Q1. エマール・プロパティーズとはどんな会社ですか?
ブルジュ・ハリファや世界最大級のショッピングモール「ドバイ・モール」を手がけた、ドバイ最大手の不動産開発会社です。ドバイの証券取引所に上場しています。
Q2. 新しい街はどこにできるのですか?
2026年6月時点で場所は未発表です。発表され次第、本サイトで続報をお伝えします。
Q3. 日本に住みながらドバイの不動産は買えますか?
外国人が購入できるエリアは存在します。ただし為替の変動、管理の手間、売りたいときに売れるかまで含めて考える必要があります。本記事の通り、いま慌てて決める理由はありません。
Q4. ドバイの不動産価格はこれからも上がりますか?
不動産各社の2026年予測は「年3〜8%程度の緩やかな上昇」が主流です。ただしエリアによる差が大きく、新築供給の多い地区では伸びが鈍るという見方が一般的です。
本記事は情報提供を目的としています。記事内容は2026年6月12日時点のものであり、最新性を保証するものではありません。制度・市場環境は変わる可能性がありますので、最新情報は公式発表等でご確認ください。本記事の情報に基づく行動の結果について、当媒体は責任を負いかねます。
本記事について
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